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大切なのは「人」

■山口さんにとって飲食業の魅力ってどんなところですか?

私はもともと料理を作りたくてこの世界に入りました。ベアーズコーポレーションに入社する前は、イタリアンレストランの有名店でコックをしていたのです。ですから自分が作ったものをお客様に「美味しい」と喜んでもらえることが、なにより一番の魅力です。

今の店でも私はキッチンをメインにしていますので、「今日はあのお客様がいらっしゃるからこれにしようかな」、「前回いらしたときはあれを飲まれたから今回はこれを用意しておこう」など、そういうことを考えるのがとても楽しいですね。

■社名「株式会社スプレンダーコーポレーション」にはどんな意味がありますか?

私のふたりの子供の頭文字を取って、それを組み合わせました。「スプレンダー」というのは、輝いている、キラキラしているというような意味です。スタッフみんなが輝いて働ける会社にしたいという想いで名付けました。

「コーポレーション」を入れたのは、ベアーズコーポレーションのもじり、といいますか、中嶋社長には大変にお世話になったので、これからもずっと思いを寄り添わせていたいという気持ちからです。

さきほど、独立を決めたのはこの店舗があったからだという話をしましたが、もうひとつの大きな理由は家族のためです。

子供たちになにかやりたいことができたらいつでもやらせてあげたい。そのためには社員でいるよりも独立を選んだ方が、自分の頑張り次第で経済的な余裕を作りやすいと思ったからです。

それを込める意味でも、子供たちの名前から社名を考えました。

■独立を考えている後輩にメッセージがあればお願いします。

私はとにかく「人」が大事だと思っています。独立を考えるならぜひ志を同じくする仲間を見つけてください。

モチベーションがいくら高くても、店をやっていくには仲間がいないと実現できないことが多いです。スタートを切るときに、同じ方向を向いて一緒にやれる人がいるのはとても重要なことです。

態勢が整わないまま店を開けてもお客様に迷惑がかかってしまいます。お客様に喜んでいただくという基本的なことをいつも忘れないようにしてください。

インタビュー後記

家族的なスタッフに囲まれて、とても温かくおおらかな印象の山口さんですが、楽しくくつろげるお店を作るには、冷静な観察と、ときには思い切った決断も必要なのだと思わされました。努力や工夫と持ち前の明るい性格で、何度でも行きたくなるようなお店を続けていかれることと思いました。