■「成長」というキーワードは、大泉学園という場所にも関係がありますか?
実は僕が独立を考えたのは、この大泉学園店が欲しかったからなんです。
僕が社員時代、この店で店長をやっていたときにアルバイトで採用した学生が、いま、僕の会社の社員です。
今回、店主として戻ってきたら、昔からの常連さんが「いつ帰ってきたの〜?」って声をかけてくださいます。
常連さんのお子さんが大きくなる様子も見ているので、「もうそろそろバイトできる年だよね?」って話をしたりします。
『あの店だったら働かせてもいいよね』って親御さんが言えるような店ってすごく良くないですか? そんな風にして、みんなで一緒に成長していけるような土地で、地域のネットワークの一部になっていけたらいいなと思っています。
■今の率直なお気持ちを聞かせてください。
やることがたくさんあって楽しい!って感じです。
この店をもっともっと、自分のスタイル、自分のスタンスに持って行きたいという想いがあります。人の教育の仕方、お店の造作、料理のクオリティ、など、まだ思っているところには行ききっていない部分も多くありますので、それを一つずつクリアしていくのがとても楽しいですね。
■後輩へのメッセージをお願いします。
自分の店を好きになってもらいたいですね。
「店」というのは、店舗だけのことではなく、街や地域、そこに居る人たちも含めたものです。
店先を掃除することや店の看板を綺麗にしておくことなども、その奥にあるのは「好き」という気持ちだと思うんです。好きであれば、そういうことも、やらされることではなく、自分から自然にやっていくことなんじゃないかなって思います。そういう気持ちを大切にしてもらいたいです。
インタビュー後記
大泉学園のこの店が欲しくて独立を志したという魚住さん。他の人がこの店の店長をやっていると、気が気でならなかったそうです。まるで遠距離恋愛の恋人のようでした。お店への愛をひしひしと感じるインタビューでした。